アメリカ独立戦争(1775年?83年)ではヨーロッパの各国がアメリカ独立軍を支援しました。フランスに次いで2番目にアメリカの味方となって参戦したのがスペインです。なぜスペインは独立軍を支援したのでしょうか。今回はスペインが独立軍を支援した理由と支援の結果を解説します。
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アメリカ独立戦争が始まった頃、スペインはフランスから、アメリカの味方として独立戦争に参戦するよう働きかけを受けていました。しかしアメリカが独立すれば、自分たちがアメリカ大陸に持つ植民地が脅かされることになるため、いくらイギリスに旧怨があるスペインでも、独立軍を積極的に支持することには抵抗がありました。
フランスはフレンチ=インディアン戦争(1754年〜1763年)でイギリスに奪われた地域を取り戻す絶好の機会だと考え、独立軍を積極的に支援していました。
しかし結局、フランスが参戦した翌年1779年に、スペインは独立軍を支援する形でアメリカ独立戦争に参戦します。
参戦の理由は、かつてイギリスに奪われたジブラルタル、メノルカ島およびフロリダを奪還することでした。フランスがこれらの地域をスペインのために奪還することを条件に、スペインが参戦するという内容の条約が結ばれたのです。
参戦の結果はスペインにとっては今一つなものとなりました。メノルカ島とフロリダは返還されたものの、切望していたジブラルタルの返還は叶わなかったためです。現在ジブラルタルはイギリス領となっていますが、スペインは未だに領有権を主張しています。
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