ヨーロッパの地域区分は、北欧/南欧/西欧/東欧という4区分が広く知られますが、ヨーロッパの中部一帯地域を指す中欧(中央ヨーロッパ)と呼ばれる地域区分も存在します。
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もともと「中欧」という呼称は、ヨーロッパを東西南北の地域に4分した際、東欧に分類される国々の一部が、他の国々と自分達の違いを協調する目的で自称し始めたという経緯があります。
この地域は歴史的に、ハプスブルク家の影響下で、非常に高度な文化水準のもと発展してきた経緯があり、今でも教育や経済的地位で周辺国に対し優位にたっています。中欧という自称はそういった歴史に対する誇りの表れともえいえるのです。
中欧諸国は世界有数の食糧生産国の集まりでもあります。代表的なのがビール原料のホップで、世界のシェアの大半は中欧ヨーロッパの国々が独占しています。(生産量はドイツ>チェコ>ポーランド>スロベニア)またポーランドのライ麦生産量は世界一位、二位をドイツと争うレベルです。
中欧諸国は観光業において競争力があり、オーストリア、クロアチア、ドイツ、スイスなどヨーロッパの中でも観光地として人気の国が集中しています。
中欧の中でもチェコ、スロバキア、ポーランド、ハンガリーの4カ国は文化的的な関係が深く、各国の協力、友好関係を深めることや、ヨーロッパ統合の進展などを目的として「ヴィシェグラード・グループ(Visegrad Group)」という地域協力機構に加盟しています。頭文字から略してV4と表現されることもあり、V4は欧州連合(EU )の加盟国でもあります。
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