ピレネー山脈は、ヨーロッパイベリア半島の付け根付近を東西に横切る山脈です。地中海から、反対側のビスケー湾まで続いており、フランスとスペインを分ける国境として機能しています。長さ約430km。
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「ピレネー」という名前については、ギリシア神話のヘラクレスの娘ピレネー(Pyrenee)に由来しているといわれています。
ピレネー山脈は地理学的には西部(大西洋側)、中央部、東部(地中海側)の3つに区分することができます。
ピレネー山脈最高峰の山は、スペイン領のアネト山(3404m)で、ピレネー山脈中心部にそびえています。北斜面にはピレネー最大の氷河がありますが、20世紀に入り急速に溶けだしており、温暖化の影響で数十年後にはなくなるといわれています。
スペインがわには石炭鉱床が、フランス側には褐炭の層があります。
鉱泉が豊富で、多くの温泉が沸いていることで知られています。
ピレネー山脈では、西にいくほど森林が生い茂っています。固有の植物が多く自生しており、特に植物多様性に優れる中央部ベルデュー山一帯は1997年世界遺産としてフランス、スペイン共同で登録されています。
河口:ビスケー湾(大西洋)
長さ:66 km
流域面積:710 km2
所在国:スペイン、フランス
河口:エブロ川
長さ:193.2km
流域面積:4,008.8km2
所在国:スペイン、フランス、アンドラ
ピレネー山脈は、第三紀始新世以来のアルプス造山運動によって形成されました。
この山脈はスペインとフランスの間を壁のように隔てるため、かのナポレオン1世は「ピレネーの向こうはアフリカ」と述べ、この山脈をヨーロッパとアフリカの境界として扱っていました。8世紀から11世紀にかけては、イベリア半島を制圧したイスラム教徒による、ヨーロッパ侵略を食い止める防壁としても機能しました。
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