ヨーロッパの国数

ヨーロッパって聞くと、「たしかに国が多いよね」というイメージはあると思いますが、実際に「いくつの国があるの？」と問われると、すぐには答えにくいもの。ヨーロッパは小さな国が密集していて、文化や言語も実に多彩なんです。本記事では、国の数はもちろん、どこまでを“ヨーロッパ”とするのか、その線引きや歴史的な背景にも触れながら、わかりやすくかみ砕いて解説します。

ヨーロッパの国数

まずは気になる数字の話から。ヨーロッパの国の数には、実は“定義の違い”によって少しブレがあるんです。

一般的なカウントは44～51か国

よく使われるのが国際連合（UN）加盟国ベースのカウント。これによると、ヨーロッパには44の国があります。ここには、たとえばバチカン市国やモナコ、サンマリノのような小国も含まれています。さらに、国際的な承認が分かれる地域（コソボやトルコの一部など）を含めると、最大で51か国という見方もあるんですね。

どこからどこまでがヨーロッパ？

これはけっこう悩ましい問題で、たとえばトルコのように国土がヨーロッパとアジアにまたがっている国もあります。国際的には、ボスポラス海峡以西をヨーロッパとするのが一般的。また、カフカス地域（ジョージア、アルメニア、アゼルバイジャン）はヨーロッパに含めるかどうかで意見が分かれるところです。

分類の仕方で変わる国の見え方

ヨーロッパと一口に言っても、分類の仕方によって国のカウントや立ち位置が変わってくるんです。

国連の地域分類

国連ではヨーロッパを北・西・東・南の4地域に分けています。たとえば、フランスやドイツは「西ヨーロッパ」、ポーランドやチェコは「東ヨーロッパ」、ギリシャやイタリアは「南ヨーロッパ」に分類されます。これによって、地域ごとの特徴や統計のとり方が整理しやすくなるんですね。

EU加盟国との混同に注意

しばしば「ヨーロッパ＝EU加盟国」と混同されがちですが、実際はEUに入っていない国も多数あります。たとえばスイスやノルウェー、アイスランドはEU非加盟。また、バルカン諸国の中にもEUに入っていない国がまだいくつかあるので注意が必要です。

小さな国の多さがヨーロッパの特徴

アジアやアメリカ大陸と比べて、ヨーロッパはとにかく小さな国が多い。その背景には、長い歴史と地理的な事情があるんです。

歴史的に細かく分断されてきた

ヨーロッパは、古代ローマの分裂や封建制度などを経て、地域ごとに分権化が進みました。たとえば、神聖ローマ帝国の時代には300を超える領邦国家が存在していた時代もあるんです。その名残が、今の小国密集地帯につながっているとも言えますね。

民族と言語の多様性が影響

ヨーロッパは、ゲルマン系、ラテン系、スラブ系といった異なる言語・民族グループが入り混じっている地域。そのため、言語や文化が違う＝別の国という認識が強く、ひとつの国にまとまりにくかったという背景もあります。