スエズ運河の仕組み|地図・場所・周辺国・歴史など

エジプトの町を通るスエズ運河

 

スエズ運河は、エジプト北東部、スエズ地峡に位置する、地中海と紅海を結ぶ運河です。地中海から紅海への船での通行を可能にし、ヨーロッパからアジアへ、アフリカ大陸を迂回せず最短で行き来できるようにあっています。1日60隻以上の運航が可能で、世界で最も頻繁に利用される海路といわれています。

 

 

スエズ運河の仕組み

  • 閘門がないため海水の流入が自由(閘門がないのは地中海と紅海に海面の高度差がほとんどないため)
  • 通行路は1レーンのみで、すれ違う場所は指定の5か所のみ。
  • 指定場所以外ですれ違うことがないよう、すれ違いポイントに付いた船は、反対側から船が来るまで停泊する。

 

スエズ運河の歴史

1859年
フランス人の F.レセプスによって建設工事が開始。地中海から開通工事が進められ、1869年にスエズ湾に達する。

 

1875年
開通当初は、エジプトとフランスの企業により運営されていたが、1875年からイギリス系のスエズ運河会社の所有となる。

 

1882年
イギリスが運河地帯を独占し軍事基地とした。以降イギリスのアジア進出の足がかり的な役割を果たした。

 

1956年
スエズ動乱後エジプトが国有化することになり、現在はエジプト政府が直轄するスエズ運河庁が運営。

 

1967年
中東戦争により運河が封鎖される。

 

1975年
運河が再度開通され、80年8月までに運河通過船は10万隻にも達する。