ナショナリズム

ナショナリズム


ナショナリズムとは、人々がまだ知らぬ隣人を「同胞」と呼び、
見たこともない旗に命を賭ける情熱である。


─ 歴史学者・エリック・ホブズボーム(1917 - 2012)


ナショナリズムは、国や民族の単位を重視し、国家や民族の利益、独立、文化を強化・保護しようとする思想です。ヨーロッパ史において、ナショナリズムは数多くの政治的・社会的変動の引き金となっています。


19世紀のヨーロッパでは、ナショナリズムの影響で、多くの国々が統一されました。例えば、ドイツやイタリアの統一が代表的です。一方で、オーストリア=ハンガリー帝国やオスマン帝国のように、多民族国家ではナショナリズムが民族間の対立を引き起こし、帝国の分裂をもたらした例もあります。


20世紀の第一次世界大戦第二次世界大戦では、ナショナリズムが激化し、民族対立や国家間の対立を助長。特に第二次世界大戦では、ナチズム(極端なドイツのナショナリズム)がヨーロッパ全体を巻き込む大災厄につながっています。


このように、ナショナリズムはヨーロッパ史全体にわたり、国家形成、戦争、帝国の分裂など、多くの歴史的出来事と深く結びついているのです。当カテゴリーではそんなナショナリズムの思想的特徴から、起源や歴史、他の思想との比較など、広範な情報を紹介しています。