ヨーロッパのアルプスに生息するアイベックス。一時乱獲により絶滅危惧に陥ったが、自然保護団体の保護活動により、現在スイスを中心に数万頭の生息が確認されている。
ユーラシア大陸の西端に位置するヨーロッパ大陸。北大西洋海流と偏西風の影響で全体的に温和で、動植物にとって生育に適した環境になっています。
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ヨーロッパには哺乳類・爬虫類・両生類・鳥類・魚類など幅広く様々な動物が生息しています。北部の丘陵地帯、南部の山岳地帯、東部の平原地帯と地形の変化から生物多様性にも富んでおり、ヨーロッパにしか見られない固有種も少なくありません。また中でもスペインの生物多様性はヨーロッパ屈指であり、この国にはユネスコの世界自然遺産に登録されている生物圏保護区が53か所も存在します。
ヨーロッパの人々と動物の関係はそれこそ有史以前から始まっており、それはフランスのラスコー洞窟やスペインのアルタミラ洞窟の洞窟壁画に描かれたバイソン、鹿、オーロックス、イノシシ、鹿など動物の絵画からも見て取れます。
一方で人類は作物や家畜のために森を切り開き、毛皮のために大量の野生動物を狩るなどしたため、繁栄にはどうしても自然破壊がついて回りました。工業化が始まり、人口が増えると、ヨーロッパの豊かな植生や動物の命はいっそうのこと失われていき、絶滅してしまった種も少なくありません。
今も狼や熊といった大型動物や頂点捕食者が絶滅の危機に瀕しており、過去の反省から欧州連合(EU)や国が動物保護法を制定するなどして保護にのりだしています。
ヨーロッパ大陸は中緯度から高緯度に位置するユーラシア大陸西端地域ですが、偏西風と暖流の北大西洋海流のおかげで、他の同緯度地域より全体的に温和です。
そのため植物の生育には叶った自然環境になっており、最北部のツンドラなどごく一部を覗いて、広範な地域に豊かな植生がみてとれます。とりわけヨーロッパの名峰アルプスの周辺は「大自然の宝庫」であり、多種多様な高山植物や、野草、美しい花々が咲き乱れています。
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