「ヨーロッパ」の語源

ティツィアーノ・ヴェチェッリオ作『エウロペの誘拐』

 

ヨーロッパ(漢語では欧羅巴、中国語では歐洲と表記)の由来は、ギリシア神話に登場するフェニキアの王女・エウローペー(ラテン語:Europa)にあるという説が最も有力です。ギリシア神話のゼウスは花を摘んでいるエウロパを見て一目惚れ。白い雄牛に変身し、エウローペーをクレタ島へ連れ去ってしまいます。そして子供をこさえ、その子がクレタ王となってヨーロッパ最初の文明「ミノア文明(クレタ文明)」を築いたと伝えられています。

 

なお日本語での「ヨーロッパ」は、戦国時代末〜江戸時代初期に伝わったポルトガル語のEuropa(エウロパ)が「えうろつは」と表記され、エウロッパと発音されるようになったことに由来しています。

 

木星の第二衛生は「エウロパ」と呼ばれていますが、この呼称もフェニキアの王女エウローペーにちなんでいます。エウロパは分厚い氷に覆われた惑星で、氷下の大海に生命が存在する可能性が指摘され、近年注目を集めています。