主にアイスランドで話されるアイスランド語は、決して話者数が多いとはいえない言語ですが、他のヨーロッパ言語と一線を画した珍しい特性と、千年以上前の古ノルド語の形態をほぼそのまま保持しているという保守性により、言語学者から高い関心を持たれている言語でもあります。このカテゴリーでは、そんなアイスランド語の特徴について情報をまとめています。

 

 

1. 歴史的保守性

アイスランド語の最も顕著な特徴の一つは、その保守性にあり、この言語は中世初期の古ノルド語の形態や音韻を大部分維持しています。このため、現代のアイスランド語話者は、13世紀の古い文書でもそこまで労せずして読むことができるのです。古典研究におけるアイスランド語の有用性は大いに注目されています。

 

2. 複雑な語形変化

アイスランド語は、名詞、形容詞、代名詞、動詞が豊富な語形変化を持つことで知られています。そしてこれらの変化は、場合、性、数、人、時制、態などによって規定されます。

 

3. 音韻体系

アイスランド語の音韻体系は比較的複雑で、一部の子音と母音は特殊な調音の方法を必要とします。また、音節の強弱やアクセントも重要な役割を果たしています。

 

4. 単語形成の自由度

アイスランド語は、単語を自由に組み合わせて新しい単語を作ることができる性質を持っています。この性質により、新しい概念や現象を表現するための「新語」を容易に作り出すことが可能となっているのです。ようはカスタマイズ性が高いのですね。