『ヨーロッパ史入門|民族編』、このカテゴリーではセルビア人についての情報を紹介しています。セルビア人はバルカン半島の民族で、古代のスラブ人の子孫であり、彼らの歴史、言語、文化は地域の多様性と複雑な歴史的背景を反映しています。
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セルビア人は主にセルビア共和国に住んでいますが、周辺のボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロ、クロアチアなどにも多く住んでいます。セルビア人と呼ばれる人々は、主に南スラブ民族に属し、セルビア語を話し、大部分が東方正教を信仰しています。
セルビア人は一般的に情熱的で親切、助け合いの精神が強いと言われています。また、彼らは音楽や踊り、特に民俗舞踊「コロ」を愛することで知られています。
セルビア人の言語はセルビア語で、キリル文字とラテン文字の両方で書かれます。これはセルビアが西洋と東洋の文化的な交差点に位置していることを反映しています。
大部分のセルビア人は東方正教を信仰しています。そのため、宗教的な祝日や伝統はセルビア社会の重要な一部をなしています。
セルビア文化は音楽、芸術、料理、祝祭など、多岐にわたります。民俗舞踊「コロ」、伝統的なセルビア料理、オルソドックスの教会建築など、多くの特徴的な要素を持っています。
セルビア人は、南スラヴ人の一派で、ルーツとしてはクロアチア人と極めて近い民族です。南スラヴ人は7世紀頃バルカン半島中西部(旧ユーゴスラビア)に住み始め、その中で最も有力なセルビア人が、12世紀後半にはセルビア王国を建国、セルビア正教会を作るなど、現セルビアのベースを確立しています。
15世紀半ば以降は、アナトリアからバルカン半島に進出してきたオスマン帝国の支配下に入るも、ナポレオン戦争を通じて民族主義運動が高まり、19世紀後半に自治権を拡大。1878年のサン・ステファノ条約とベルリン条約で再び独立を果たしました。
独立後はブルガリアやオーストリアなど近隣諸国との抗争が加熱し、第一次世界大戦の原因を作っています。(サラエボ事件)第一次大戦後には南スラヴ人による共同国家ユーゴスラビアを建設するも、セルビア人による独裁体制であったため、クロアチア人との対立が激化。
その結果、ユーゴスラビアは解体され(ユーゴスラビア紛争:1991~2001)、2003年ユーゴスラビアの継承国としてセルビア・モンテネグロが成立しましたが、2006年にはモンテネグロがセルビア・モンテネグロからの分離独立を宣言し、現在に続く単独国家セルビアとなったのです。
セルビア人の特性は、その地域性と歴史、言語、宗教、文化に大きく影響を受けています。情熱的で親切、助け合いの精神が強いという民族性、キリル文字とラテン文字の両方を使用するセルビア語、東方正教の信仰、そして、音楽や踊り、特に民俗舞踊「コロ」を愛する文化は、セルビア人のユニークなアイデンティティを形成しています。
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