ケルト人の特徴|人種・言語・歴史・宗教など

ケルト人(古代ギリシア語ではケルトイ、ラテン語ではケルタエ)は、紀元前5世紀から前1世紀にかけて、古代ヨーロッパの中・西部で栄えていた民族です。西ヨーロッパに鉄器文化をもたらしたことで知られています。古代ローマ人はケルト人のことをガリア人と同一視していました。

 

 

 

ケルト人の文化風習

言語

インド・ヨーロッパ語族ケルト語派が話されていました。元々ヨーロッパ広くで使われていた言語でしたが、やがて勢力を拡大したローマ人やゲルマン人の言語にとってかわられ、現在は追放先であるスコットランド、アイルランド、ウェールズ、ブルターニュなど一部地区に残る少数言語になっています。

 

宗教

ケルト人の宗教は、キリスト教が普及する前は、ドルイド教と呼ばれる自然崇拝の多神教が信仰されていました。霊魂の不滅や生死の輪廻観念を持っていたようです。さらに文字にすることで価値が失われるという考えから、宗教的な教えは全て口承で伝えられたそうで、全て暗記するのに相当な時間を要したといわれています。

 

ケルト人の歴史

中部ヨーロッパでケルト文化を形成

紀元前3000年紀末から前2000年紀の初期鉄器時代、後期鉄器時代に、中部ヨーロッパにてケルト文化を形成したと考えられています。そして紀元前7世紀から前3世紀にガリア、ブリタニア、西ドイツ、北イタリア、イベリア、バルカンに移住し、その文化圏を広げました。

 

異民族との同化

ガリアのケルト文化については、前1世紀のユリウス・カエサルによるガリア征服にともない、ローマ文化と同化していきました。4世紀ゲルマン民族の大移動が起こると、今度はゲルマン人に征服され、ゲルマン民族のフランク人により建国されたフランク王国に吸収されていきました。